10年以上ぶりの仕事は母がとってきた・・・。踏み出せた勇気
今はパートで働いている(まだ新人レベル)。
うつ病の悪化で休職・退職してから10年以上、家と病院しか接点のない生活を送っていた。いつかまた働きたいと思ってたけど、怖くて、不安で仕方がなかった。
でも、何かやってみたくて、1年間在宅ワークでライターをやってみた。
収入は多くない。
毎日、朝から夕方までがんばっても月1万円に届くか届かないかくらい・・・。
自分の書いた文章が掲載されているやりがいはあったけど。
やっぱり外では働けそうになかった。ライターも依頼者と連絡をとりながら進めていくわけだけど、顔を合わせて人と関わりながら仕事をする勇気はなかった。
うまくやれそうな気がしない。
発病前を比べると、スピードが遅すぎる。
体力はあるのに疲れやすい。
やっぱ、無理かな・・・。
そんな頃、ある日突然母が
「お仕事もらってきたから、行ってきてね♪」
え~!! そんな勝手な!!
わたしに許可なく!?
その日体調悪くなって行けなかったらどうするの?
わたしにできることなの?
こんなことになった経緯は・・・、
当時、うちは父と母の自営業。
商工会議所というところの会員事業所で、いろいろアドバイスを受けていた。
そこの職員に
「ちょっとだけ仕事頼みたいことがあるんだけど。でも、臨時で募集するほどでもないし、個人情報たっぷりだから見ず知らずの人に頼むのも不安でね・・・。パソコン使える人だったらできる仕事なんだよね」
で、母が
「うちの娘、予定ないから使っていいよ。パソコン使えるし、個人情報誰かに話しちゃうようなタイプでもないし。」
「いいね~。お宅の娘さんだったら知らない人に頼むより安心ね。〇日から3日間いいかしら」
「OK!!」
お~い。
わたしはその職員さんと顔を合わせたことはあるけど、「こんにちは」と挨拶したことがある程度だよ。
不安や緊張で数日前から眠れなくなったり、腹痛や吐き気で動けなくなることがよくある。受けといて、当日やっぱり無理ってことになったら・・・。
うつ病でず~と仕事してなかったって話したことあるんだろうか。
極々親しい関係の方には話していることはあったみたいだけど。
あっという間に当日がやってきた。
場所は商工会議所。すんごくご近所。
専用のパソコンが用意できないということで、自分のパソコンを持ち込み。
仕事の説明を受け、10時から5時頃で終わっていいこと、会議室で一人で作業してもらえばいいということだった。
静かな部屋で1人、使い慣れた自分のパソコンで作業をすすめた。
仕事は結局3日半かかったしまったけど、
3万円ゲット!!
「ありがとね。忙しくてなかなかできなかったことやってもらえて助かったよ」
後日、母へも連絡があり、喜んでいた。
母だって本当は仕事をさせるのは不安だった。
もう、ずっとやってなかったんだから。
当時、3月。商工会議所は周辺自治体の確定申告会場になっていた。
そんな時期だったこともあって、
「確定申告だけの短期の仕事があって、パソコンができればやれるらしいよ。来年やってみたら?」
何を言ってるんだい?
人がそんなに集まる場所でそんなことできるわけないじゃないか。
そもそも確定申告って聞いたことはあるけど何するのか全く知らないんだけど。
ムリムリムリムリムリ!! ぜったい無理!!
の、1年後。
「こんにちは。お待たせしました。お持ちの書類拝見しますね。入力させていただきますので、よろしくお願いします。」
わたしは確定申告のスタッフとして、入力のお仕事をしていたのでした。
母が仕事をもらってきたこと、それをやりとげたこと。
やり遂げたことから小さな1歩を踏み出せた。
それ以降、何度も不採用は繰り返しながらも諦めない気持ちでやってきた。
最初はなんてことしてくれたんだと思ったけど、
感謝しています。
勇気をだして良かったと。